私が小学生のとき「海の命」を学んですごく印象に残ったことがあったんです。
なんで太一はクエをしとめないの???
親の仇でしょ??なんで?
なんでクエが父親だと思ったの???
今思うと、全然話を理解できてませんね(笑)小学生ってジャンプ漫画(鬼滅とかNARUTOとか)がバイブルだから、親の仇は討つものと思い込んでいるんですよね。
そんな小学生たちに瀬の主を刺さない太一の気持ちって理解しづらいんじゃないかと思います。というわけで、「なぜ太一は瀬の主を殺さない生き方を選んだのか」ということを主軸にした授業設計で考えてみました。
下記ダウンロードよりご利用ください。
プリントの使い方
・お家の方へ
答えがついていますので、自主学習などにご活用ください。
・先生へ
①授業プリントとして
6年生なので、授業中に話し合いしていくときのプリントは必要ない(ノートで十分)と思うので、子供達が自分で進められる形にしました。一般的な授業形式で使う場合は板書計画等の参考にしてください。
個別進度学習や生徒主体学習、様々な事情により一斉授業が難しい場合などには、こちらのプリントを
(1)個人で解く
(2)グループで確認しあう
(3)大切な1問、グループで話し合って答えを一つ出す
(4)クラス全体で共有
という形で使えるかと思います。
②自主学習用や宿題としても利用いただけます。
海の命プリント ダウンロードはこちら
解説
6時間扱い
| 授業内容 | 使うプリント |
| ①初発の感想で「なぜ太一はクエをしとめなかったのだろう?」というのを引き出して、授業のテーマとして扱いたい。海の命参考資料も使って、クエともぐり漁師についても予備知識を入れて欲しい。言葉の意味調べもグループで分担させたり宿題に出したりして確認しておきたい。 | 太一の年表 言葉の意味 参考資料 |
| ②いきなりクライマックスから読む。太一が瀬の主を殺すのをやめる前と後の変化を読み取る。そして、なぜ太一は瀬の主が父親だと思ったのか?という疑問を子どもから引き出す。 | 太一の決断 |
| ③父親やクエへの思いは容易に読み取ることができる。引退しかけてた与吉じいさに無理やり弟子になったことを読み取らせたい。太一はそこまでして瀬の主に会いたかったのだ。(でも殺さなかった) | 子どものころの太一 |
| ④瀬の主をとることは、千匹のうちの千匹をとること。必要ない殺生だということを与吉じいさの生き方から読み取らせたい。また、同時に海に命が帰るという太一(この村、昔の日本)独特の死生観も大切だが、宗教的にならないように、あくまで太一の考えとして扱うとよいと思う。 | 与吉じいさ、死生観 |
| ⑤太一の生き方をまとめさせたいけど、難しいかもしれない。自分の生き方についてもまとめやすいように価値観チェックシートを用意した。クラスの実態に合わせて工夫して使ってほしい。 | それぞれの生き方 価値観チェックシート |
| ⑥予備、テスト |
・参考資料はクエやもぐり漁師の予備知識を入れるためにお使いください。
・白石範孝先生の本から学んだことですが、
①クライマックスを探すこと
②逆からよんでいくこと
を大切にする授業設計にしています。(逆から読むことに抵抗ある方はプリント入れ替えても大丈夫なように作っているでの太一の幼少期から使ってください。)
①クライマックスを探すこと
「クライマックス=主人公が大きく変化したところ」が物語文には必ずあるそうです。まずそこを見つけ、なぜそう変化したのかを読み解きます。今回は、「水の中で太一はふっとほほえみ〜」の所です。この瞬間、父親の仇であり憎かった瀬の主を、しとめるのをやめたのです。
やめた理由は2つ「千匹のうち一匹をとる」という与吉じいさの教えに反することと、瀬の主に父の命が宿っていると思った(思い込ませた)こと。太一は瀬の主をしとめないと立派な漁師になれないと思う反面、瀬の主という神秘的な守り神のような存在を殺してはいけないと感じていたのでしょう。(生態系のピラミッドのバランスについて知っていたかはわかりませんが、頂点に君臨していた瀬の主です。)
この理由2つを読み取っていくことが重要となります。
②逆から読んでいくこと
前述の「しとめなかった理由」を考えるためには、瀬の主をしとめないという決断をした瞬間を読み取り、「なぜ太一は瀬の主をとらなかったのだろう?」という疑問を持たせることが読むことへのモチベーションとなります。逆から読むことで太一の変化を自然に理解できるようになるのです。
・また、単元最後の言語活動は太一の生き方を文章にまとめ、自分が大切にしたい生き方もまとめて意見交流する形としました。太一の生き方のみをまとめて意見交流する形でもよいと思います。クラスの実態に合わせてご利用ください。
・余談ですが私は趣味でダイビングを何回かしたことがあるのですが、10mほどの水深をボンベなしで一気にもぐるなんて考えられません!!水圧で耳がすごく痛くなります!身体的にもそんなに水圧差をかけるのは負担になるそうです。もぐり漁師のすごさが分かりますね。
参考資料
引用:立松和平「海のいのち」
小学校学習指導要領 国語編
齋藤孝の親子で読む国語教科書
白石範孝「国語授業の教科書」
Wikipedia
仕事場は水深10m 若き素もぐり漁師https://rkb.jp/article/12130
LIFE-WORKhttps://l-w.jp/values-list/
市場魚介類図鑑
うまいもんドットコム


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